ヤコブコーエン 4つの魅力 2023/24秋冬

ヤコブコーエンはデニムパンツをドレスパンツへと昇華させた


世界でも、日本でも、「ジャケパン」と言えば「ジャケットとウールパンツの組み合わせ」だったものを、

「ジャケットとデニムの組み合わせ」でも良いんだ!と教えてくれ、

デニム&ジャケットという文化を創ったブランドが、ヤコブコーエンです。


ブランドのコンセプトが、そもそも「ジャケットに合うデニムパンツ」という言葉を掲げてアイテムを生み出しており

ヤコブコーエンのその意志は確かにファッショニスタに伝わっています。


今回は、そのヤコブコーエンにはどんな魅力があるのか、大きく4つに分けてお伝えしていきます。

魅力1. 身体に馴染むカッティング
通常、興業的に少しでも多くのデニムを作ろうとするため、反物から直線的に生地を裁断します。

そのため、デニムのサイドは真っすぐになりがちなのですが、 内側に曲線を作る事により、身体に馴染むデニムを完成させます。


ただ、直線と曲線の組み合わせなので、どうしてもバランスが悪い。

O脚のラインのデニムが多くなるのです。

  • ヤコブのデニム2本 内側も外側も曲線を描いています
  • 内側も外側も曲線を描いています


    人間の身体は直線じゃない。


    そこを、ヤコブコーエンは、生地を無駄にしてでも外側も曲線で生地をカットし、身体に馴染むカッティングを考案しました。

    さらに、癖取りをすることで、自然にスラっと脚長効果の高いデニムが完成します。


    ヤコブコーエンのデニムの脚長効果は、一体どこから生まれるのでしょうか?

    それは、以下の2つ。


    1. 足の付け根を高く設定し、ヒップアップ効果が高い

    2. 膝のポイントが高く、スネの部分が長く見えるように作られている


    このような点から、脚を美しく見せてくれるのです。
魅力2. リベットとハラコのパッチ
  • リベットのアップ
  • 個性的な光沢リベット


    ヤコブコーエンの魅力は、パーツにも現れております。

    リベットやフロント釦もモデル毎、シーズン毎に異なっており、パンツの表情に合わせたパーツを採用することで、統一感のあるパンツに仕上がっております。


    シルバーパーツやゴールドパーツの輝きが高級感を生み出しています。
  • 生地の端に耳がついている
  • 高品質のハラコのパッチ


    ヤコブコーエンといえば、バックシャンのパッチにもご注目下さい。


    革の中でも高級と言われる「ハラコ」を採用しています。

    毛並みの表情が現れている高級仕様がJACOB COHENならではです。


    ※モデルによっては鹿革を使用しているモデルもございます。
魅力3. フレグランス
  • 付属品の香水
  • 「パチョリ」というハーブを主とした香り


    ファッションブランドが拘るところといえば、主に生地やシルエット、生産方法であることが殆どです。

    ヤコブコーエンも勿論そこに心血を注がれているのですが、他のブランドと一線を画すところがあります。


    それは「香り」


    ヤコブのデニムには「パチョリ」というハーブの香りを生産段階で染み込ませていて、「香り」でもブランドをイメージできるように演出しているのです。


    パチョリは虫除けの効果があり、中国から中東に絹を運んだシルクロードの人たちが、生地に虫がつかないようにと乾燥させたパチョリの葉を一緒に運んだことが起源と言われています。

    そのため、ヨーロッパではシルク(高級品)=パチョリの香りという中世の歴史を意識させ、高級デニムであるヤコブにも香りでそのイメージをつけるため、パチョリの香りをつけたそうです。


    現在のヤコブコーエンの香りは、パチョリ以外もブレンドされた香りなんですが(企業秘密らしいです)、是非一度、中世に思いを馳せて穿いていただけたら嬉しいです。


    残念ですが、この香りは当然穿き続けていくと取れていってしまいます。
魅力4. 巧みなステッチワーク
  • ヤコブコーエンの巧みなステッチワーク
  • イタリアデニムならではの繊細ステッチ


    デニムパンツはステッチの色やデザインも魅力となりますがヤコブコーエンのデニムには、テーラードジャケットに合わせるデニムと謳っている通り、繊細で細みのステッチが採用されています。


    ポケット部分のステッチもカラフルなカラーの物を使用しており、ボタンフライ部分の見えない箇所にもステッチを取り入れるなどイタリアらしい遊び心も加わっております。


    男心を燻る綺麗なステッチもヤコブコーエンの魅力です。
ヤコブのモデルは大きく分けて2つ
ヤコブコーエンのデニムにはいくつかモデルがございますが、その中でも代表的なモデルが2つあります。


基本となる「BARD(旧:J688)」と、それを元にさらにスリムに仕上げた「NICK(旧:J622)」です。
  • 股上が気持ち深いBARD 股上が浅いNICK
  • こちらの図の通り、BARDは股上深めで安心感のある穿き心地のモデル。

    股上が深いと脚長効果もあります。


    NICKはBARDを少しスッキリさせたシルエット。

    股上も浅めに設計され、よりキレイ目スタイルに合わせ易いスリムフィットな仕上がりのモデルになっております。


    似ているようで穿き心地にはしっかり違いがあります。

    あなたはどちらがお好みでしょうか?
1. BARD デニム

大人の綺麗な美脚を作り出すデニム


スリムストレートのシルエットを採用し、ヒップとウエストを優しく包み込んでくれる股上の深さが魅力の 「BARD / バード」モデル。


耐久性が自慢のコットンをベースとし、快適なフィット感と動きやすさをサポートしてくれる伸縮素材を混紡したコットンストレッチ生地を採用したデニムです。


カジュアルな雰囲気やヴィンテージライクな趣合いを強くアピールするデニム生地ですが、製品に使用されたデニムは、艶やかな質感を生み出す繊細で美しい織り目が多層的に織り上げられた、優雅で洗練された面立ちを備えております。
全体的に細身のストレートシルエットの「BARD」。
スリム構築ではありますが、腿の適度なゆとりを持たせ、膝下から緩やかにテーパードをかけたシルエット。


ストレートタイプですが、余分なたるみなどもないため綺麗な美脚を作り出してくれる構造です。


このシルエットが実現することで、ジャケットなどのきれいめスタイルに合わせても抜群にマッチするデニムに仕上がっています。


ヴィンテージではなく、ラグジュアリーデニムと言われている所以はこのシルエットにあります。
BARD デニム ラインナップ
2. BARD コットンパンツ

柔らかで温かみを感じるBARDのコットンパンツ


スリムストレートを採用している BARDモデルを採用したコットンパンツも定番の1つ。
秋冬仕様にアップデートした、モールスキンと呼ばれる起毛感を表現した温かみのある素材を採用した1着。


優しい触り心地で、着用した時のふんわり感が魅力の季節感あるコットンパンツ。
製品染めを施す事で、深みのある色合いが特徴であり、こなれた風合いがカジュアルなスタイルにフィットしてくれます。


心地の良さと目に映る品格を、両立させた素材使いがヤコブコーエンのブランド力を物語っています。
大人の男性の美脚を作り出してくれる綺麗なラインを採用したシルエットですので、カジュアルなスタイルもワンランク上のクラス感あるスタイルに見えてくれます。


熟練した立体裁断技術によって作られたシルエットは、余計なシワも出ず、高級感あるスタイリッシュな仕上がりになっており、テーラードパンツのように美しいラインを描いています。


シルエットと季節感ある素材とのコラボレーションが、オシャレ度を引き立ててくれます。
BARD コットンパンツ ラインナップ
3. NICK デニム

完璧なヒップラインを描くテーパードデニム


ヤコブコーエンの BARD と並び人気のある「NICK ニック」モデル。
NICKモデルは、スリムテーパードモデルとなり、やり過ぎ感のない自然なテーパードを実現させたモデルになります。


素材は、コットンストレッチと呼ばれる伸縮性がありながらも、伸びて戻る力=キックバック性を高めたツイル生地のデニムパンツです。


BARDモデル同様、贅沢なパーツを存分に盛り込み、カジュアルなスタイルだけでなく、綺麗なコーディネートにも幅広く合わせられるテーパードデニムになります。
NICK / ニック モデルのシルエットは、スリムストレートと呼ばれるBARDに比べ、股上を1-1.5cmほど浅くしたスリムテーパードシルエットになります。


股上が浅くなることで、コンパクトなヒップラインを作り出し、全体的にスリムな印象を持たせてくれます。


スリムなタイプではありますが、スキニーのような足に吸い付くシルエットではなく、渡りから裾に掛けて緩やかに細くなっていく構築の為、余分なたるみがなく、自然なスリムさを描いたシルエットです。


後ろ姿もコンパクトに魅せたい方は、NICKにもご注目ください。
NICK デニム ラインナップ
4. デニムブルゾン

上品なフェイスを表現したデニムブルゾン


ヤコブコーエンはパンツだけでなく、デニム素材を採用したブルゾンも高級感が増したブルゾンも作り出しております。


3rd型と呼ばれる定番のGジャンになりますが、繊細なステッチライン、シルバーパーツ、立体構築などの技術が存分に表現されており、使い馴らした加工感を染色技術で表現した1着になります。


デニムブルゾンと言えばカジュアルな雰囲気が強くヴィンテージライクなアイテムが多いですが、そんなGジャンをラグジュアリーに見せる事が出来るのもヤコブコーエンならではです。
巧みな素材使いや縫製技術により高級感を出したデニムブルゾンに仕上がっておりますが、ラグジュリーな印象を高めている理由の1つにシルエットにも注目を集めております。


Gジャンといえば、パツパツに着るイメージがありますが、ヤコブコーエンのデニムブルゾンは、程よくゆとりを持たせているだけでなく、着丈を長めに設定することで、ラグジュアリーで大人の男性に取り入れやすい構築となっております。


長過ぎず、短すぎない。
この絶妙な着丈の長さが注目されており大人の男性がライフスタイルのスタイルに取り入れやすいデニムブルゾンとして評価されています。
デニムブルゾン ラインナップ

あとがき

今回の特集いかがでしたでしょうか?

ヤコブコーエンのデニムは当店でも長く取り扱わせて頂いております。

ヤコブはデニムの質、香り、付属品の多さ、どれを取っても他のデニムブランドとは一線を画す存在感です。
イタリアのデニムを存分に体感できるブランドですので、魅力を少しでも感じていただけたら嬉しいです。

バックナンバー
  • 2023年12月13日号掲載

    ジョン スメドレー カタログ

  • 2023年12月6日号掲載

    ムーレー カタログ

  • 2023年11月29日号掲載

    ブリリア/TFW49/グローブス



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