イタリア買い付け紀行 イタリア着こなし編 -2018年1月版

CIRCOLO1901

今回は、ピッティでは、チルコロのオーナー ジェナーロ・ダルジェニオさんにインタビューをさせてもらう事が出来ました。

改めて書くまでもないのですが、
チルコロ1991は、日本に初めてテーラードとしてのスエットジャケットを紹介し、一気にトレンドを創ったブランドだと考えています。
ストレッチのジャケットとは、次元の違う着心地。

本当に、リラックスウエアとして着ることが出来るような着心地と素材感。
見た目とのギャップが非常に大きく、最初に取り扱った際の衝撃は今でも忘れずにもっています。

そんなチルコロのジェナーロさん。

本当に優しくて、笑顔が素敵な方でした。


チルコロとは、 2009年から始動したイタリア バーリを拠点にスタートしたブランド。
テイラーメイドカットのジャケット。
ユニークなダイイングテクニックにより様々なエフェクトを与えたファブリックで展開しています。
ファブリックの絶対的なオリジナリティは、その新鮮なヴィジュアルと快適な風合いにあります。
一見、織られた生地のように見えるテクスチャーは、実際に触れるとそれがフリースであることに気付くのです。
このジャケットも、ジェナーロさんがおもしろ半分で、取りあえず発表したら大人気になったという、ウソのようなホントの話しでした。
そして、チルコロとは、イタリア語では、クラブ・サークルの意味があります。

林:
チルコロは織物としてのスエット生地でジャケットを作ってこられたのですが、見た目は、ほぼテーラードのジャケットなのですが、苦労した点・工夫した点はありますか?

ジェナーロ氏:
もちろん、シーズンを重ねるごとにコレクションを拡大するにあたり、シンプルなものだけでは生き残れないので、素材感のあるもの、プリントを増やしていきました。
今ではそのプリントジャケットがブランドの代名詞にまで成長できたことは嬉しい限りです。
その背景には、ショップからのフィードバックなども参考にしています。

 

林:
チルコロのジャケット、新しいシーズンにおいて、気にしていることは何でしょうか?

ジェナーロ氏:
常にマーケットリサーチを徹底しています。
それは例えば色、柄、生地感など。
売上も順調に伸ばし、PR会社も外部の会社を使い、社内だけでなく、外部からの意見も参考にしています。
お客さまの意見もしっかりと、会社にフィードバックされるようになっています。
世界のお客さまの意見を参考に進化してるのです。

林:
この秋冬コレクションのポイントは何でしょうか?

ジェナーロ氏:
やはり引き続きプリントのバリエーションを強化したこと、 それと上記でも述べたような新しい素材を増やし、新鮮さを増しました。
また、下記でも述べますが「イージーアウトフィット」というコンセプトのもと、ジャケット以外のバリエーション、 例えばパーカーやニットなどもさらに強化したました。

林:
チルコロがスエットジャケットでメンズのテーラードジャケットの世界感・概念を変えたと思うのですが、この後、創りたいアイテムってありますでしょうか?

ジェナーロ氏:
以前は「イージージャケット」というコンセプトでしたが、昨年から「イージーアウトフィット」というコンセプトに変更し、つまりトータルコーディネートがチルコロでできるブランドを目指しています。
どうしてもジャケットのイメージが強いチルコロですが、例えばニットはイタリア製にこだわりクオリティはぴかいちですし、ブルゾンの品番なども増やしています。
そういった意味ではジャケット以外の部分を今まで以上に強化していきたいと思います。
幅広いアイテムを提案し、トータルでチルコロの世界感をお楽しみ頂けるようにしていきますので、楽しみにしていて下さい。

 

イタリア国内でもすごく人気で、展示会場も人で溢れていました。
ジャケットのイメージがすごく強いのですが、この春夏や秋冬のシーズンでは、カットソーも人気でしたし、やはり素材の良さがもたらす着心地の良さは、自分も納得です。

この秋冬は、ニットも登場予定ですので、こちらにも注目したいと思っています!

 

 
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