1.pitti(ピッティ)編
出張時には毎度恒例となっておりますが、
pitti uomo(ピッティウオモ)という、イタリア・フィレンツェで行われる世界最大級のメンズファッション展示会に行って参りました。
イタリアの主要なブランドが出展しておりますし、
お馴染みのブランドが並んでおり、各国のバイヤーさんが一斉に次の秋冬のオーダーを行っている展示会なのです。
今回気になった商品についても紹介させていただきますが、
いつも楽しみにしているのは、来場者のファッション!
よくLEONなどのイタリアスナップ特集で出てくるのが、
このピッティ会場での写真だったりするんですよね。
自分も、大きく時間を取れたわけではないのですが、少しでも写真を多くご紹介させて頂きますね!
その中で、今年見えた一番の特徴は、靴なのです!
今年の夏・去年の冬と、すごく目にしたスニーカーを、今シーズンは全然見なくなったのです。
どうでしょう?
見事にレザーシューズばかり。
もちろん、冬なのでブーツを選ぶ人が多いということが前提としてあるとは思うのですが、それを差し引いても、本当にレザーシューズが増えました。
レースアップのドレッシーなモデルを履いている人がすごく多かったのです。
そして、もうひとつ、肩からコートをかけて…。
- 肩にかけるのは、なかなかマネできないと思うので良いのですが、圧倒的に、ウールのチェスターコートが多いのです。
今まで、こんなにウールのコートを見る事が無かっただけに、
(昨年はナイロン・ダウンコートが多かった)
今年は去年以上に、ナイロンシェルのダウンを見なくなったような気がします。
そんなことを、一番人が集まるメイン会場の前にあるディスプレイスペースで、ボーっと見るのが、本当に楽しいと言う……。
それから、少しだけ、ピッティ会場で気になったアイテムについて。
昨年のでらでら大賞を受賞したパラブーツです。
目を引いたのは、ラビットファーでもふもふになったローファーもインパクトがあったのですが、
それ以上に気になったのが、アボリアッツのショートタイプ。
このモデルは、ブーツを履いたり脱いだりの面倒くささを適度に省いた、良いトコ取りのモデル。
まだオーダーは決まっておりませんが、しっかりとご紹介させて頂くつもりです。
また、ネクタイも一気に商品量を増やせたらと思い、ウルトゥラーレの商品をオーダーさせて頂きました!
ウールのタイや、ニットタイなど、少し変化のあるものを増やしております。
今回から、ヴィンテージ感のあるデザインも増えてまいりました。
こちらも随時ご紹介させて頂ければと思います。
次はヘルノのブースへ。
ダウンシェルが分かりやすい物よりも、内側ダウンで、機能的なアイテムの方が人気になっていました。
スポーティーなモデルから、ドレッシーなモデルまで。
個人的には、ダブルトレンチがすごく気に入りました。内側はダウン。
そして、ウールシェルのチェスターも、イタリアでは、すごく人気があるそう。こちらも、内側はダウンでした。
ぱっと見は非ダウンだけど、実はダウンという、軽くて暖かいだけではなく、スタイルにも気を遣ったスタイルが人気との事でした。
次はリプレイのブースへ。
今回、初めてブースに入ることが出来たのですが、本当に刺激的な空間でした。
少し値段が高いのですが、ヴィンテージ加工のシリアルナンバーが入ったデニムをメインに、多数のハイパーストレッチが展示してありました。
もちろん、商品も楽しかったのですが、それ以上に嬉しかったところは、お客様がものすごく多い事。ブース中に人が溢れていました。
ヨーロッパでは、FCバルセロナの衣装スポンサーとして移動の服などを提供しておりますし、今回のピッティではデザイン賞を獲得し、
評価の高いブランドである事を証明していました。
日本人のバイヤーは全くおらず、そういう意味でも、これから日本にやってくるデニムブランドなのかと、改めて考えさせられました。
ハイパーストレッチのデニムは本当に履き心地が良く、ドレッシーにも見えますので、本当にお勧めですよ!
2.シチリア編
今回も、トリアンゴロの商品の打ち合わせに!
サルバトーレスキラッチさんも同席して頂き、パレルモのホテルでのMTGとなりました。
今回の商品に関しての意見交換は、品質としては満足のいくモノでしたので、具体的な次のベルトへのアプローチと、
サンプルを作って頂いておりましたので、その仕上がり確認を行いました。
レザーの品質は、完璧でした。
イタリア製のベジタブルタンニン鞣しのレザーは、柔らかさ・厚さ・質感ともに、完璧。
後は、仕様とカラーの問題という事になり、それを微調整することになりました!
現在制作中のサンプルがこちら!
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プロトタイプモデルは日本に持ってきましたので、皆様に少しご紹介♪
イタリアらしく少し色味をつけて、使い勝手も良く、トリアンゴロの三方良し理論ではないですが、長く使える味のあるモデルを完成させていきます。
そして、
ココでもう一つ課題があり、面白いレザーバッグを作れないかと考え、イロイロと模索していたのですが、
提案として、クラシックなドクターバッグを日本にフィットするサイズで作れないかとお願いしたら、これまた、プロトタイプが上がって来ました!
それが下の写真!
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これが、意外にカッコイイ!
こちらも日本に持って帰ってきました。
予約販売で皆様にご紹介しようかと、現在、絶賛悩み中です。
下側も聴診器などを入れやすく、取り出しやすい、本格仕様。
本物の提案に、こちらもテンションが上がりました!
製品の仕上がりを楽しみにしていて下さいね。
スキラッチさんがモデルになってくれました
そして、滞在時間が一泊二日だったのですが、
もう一つ、楽しい訪問がありました。
それは、サングラスの代理店。
ヴェネチアにある、大手ブランド(トムフォード・レイバン等)のサングラスを製造しているメーカーと縁あって、
サングラスを日本向けに作れないかという話になりました。
まだ具体的には詰まっていないですが、
かなりリーズナブルに日本にご紹介できる予定ですので、
こちらも、日本への独占販売のルートが固まり次第、しっかりと紹介させて頂こうと思います!
3.イタリア雑記
今回の買い付けはフィレンツェの郊外にある靴工場からスタートしましたが、そちらの話は改めてさせて頂くとしまして、雑記を書かせて頂きます。
旅自体はミラノスタートだったのですが、プロジェクションマッピングが至る所で投影されており、これがトレンドなのかなぁと……。
歴史のある建物に投影してのプロジェクションマッピングは、やはり趣があり、本当に見ていて飽きませんでした。
個人的には、実はライトアップするだけでも雰囲気は出るのではないかと、思ったりしましたが……。
そして、今回もフレチャロッサが大活躍!
フレチャロッサとは特急のことです。
この辺りは、現地の人も言うのですが、日本ほどではないにしろ時間の精度も高く、結構安心して乗ることが出来ます。
ローカル電車は微妙だったりしますし(遅れることが頻繁にある)、ミラノの地下鉄も時刻表がなく、5~7分間隔とか不明な状況だったりします。
ただ、壊滅的に使えない感じではありません。
そして、こちらの駅で掲示板を見つめる乗客の写真。
基本、イタリア主要都市の駅は、日本のように通過駅ではなく、始発駅のような形になっているのです。
そして、ここからが大事なのですが、直前まで、どこのホームに入ってくるか分からないのです。
だから、電車が止まるホームが出た瞬間に、みんながぞろぞろと移動するという……。
今では慣れましたが、最初はそわそわしてしまい、本当に来るのか?と不安になったりしていました。
そして、いつもならレストランの写真とかを出したいところなのですが、なぜか、お腹を壊すという事態が起きまして、
ご飯をしっかりと食べられませんでした。
一晩、バナナで過ごしたりと、美味しい写真があまりないので。
というわけで、最後の夜に食べた、ミラノカツレツの写真を。
イタリア語で「コトレッタ・アラ・ミラネーゼ」。
サッカーの長友選手を始め、ユベントス・ミランの選手が集まる食堂で食べました。
長友選手の写真も飾ってありました!
薄くのばしたチキンのカツは美味しかったのですが、どうしても、ウスターソースがほしくなると言う……。
塩こしょうをかけて食べるのですが、すぐ飽きちゃうのです。美味しいのですけどね。
小食の僕には、そんなに合わないかもしれませんが。
この他にも、郷土料理という事で、ひとつご紹介。
フィレンツェで出されるフォカッチャ(平べったいパン)は、塩抜きで焼いたパンのことです。
味がしない。
ですが、小麦粉の味がしっかりとして、オリーブオイルにつけて食べると意外に美味しいのです。
もちろん甘みなどは全然ないですからシンプルですが、日本では食べない味です。
どこのレストランに入っても、だいたい出てきますよ!
美味しいデス!
それから、パレルモ(シチリア島)では、少し変わったお菓子があるのです。
カンノーロというお菓子。
これは、小さな筒という意味で、パイ生地に、リコッタチーズとバニラをメインにしたクリームを入れたお菓子なのです。
お店にもよるのですが、意外に甘くなく、いつも思うのですがパレルモの飛行場でお土産に買う人がものすごく多いのです。
日持ちしないので、数日で食べないと行けないですが。
名古屋で買うお土産で例えると、赤福みたいなものかなぁと思ったり……。
そして、ケーキの山は、カッサータと言います。
これも、リコッタチーズをメインに使ったお菓子です。
美味しいかどうかは別にして、お祝いの時に食べる、シチリアの伝統的なデザートになります。
なので、カフェには、だいたい並んでいるという……。
最初見た時は、本当にビックリしたのです。
最後に、ミラノでは、1月の2週目という事もありセールが盛り上がっておりました!
土曜日に、モンテナポレオーネ(ミラノの銀座的な場所)を歩く時間があったので、
ブライアンバリーやリナシェンテなどと一緒に見たのですが、
結構お客様も多く盛り上がっていました。
それは、日本も同じだなぁと。改めて。
ちなみに、ミラノは路面電車が走っているのですが、一度、何も考えず歩いていて、電車にひかれそうになるという事態が起こりました(笑)。
クラクションを鳴らされることもなく、近くの人に叫んで教えてもらいました……。
そして、イタリアと言えば、石畳。
こんな所を、重いスーツケースを引っ張っていたら、確実に壊れます……。
イタリア旅行に行かれる際には、軽めのスーツケースか車輪が丈夫なスーツケースをお勧めしますよ(笑)。
僕は、何とか壊れたことはないのですが、たまに聞きますので……。
雑談を中心にでしたが、最後に、サルバトーレスキラッチとの写真を載せておきます。
この写真は、パレルモにて、どうしても「コッポラ」を見せたいと言われて、専門店に行ってきました。
「コッポラ」とは、シチリア発祥のツバ付き作業帽のこと。
キャスケットタイプとハンチングタイプがあるのですが、意外にカッコ良く、日本人にも似合うように思いました。
スキラッチには、「このコッポラを日本で広めてくれ!」と頼まれましたので、最後にコレを載せておきますね。