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フィリップ モデル パリ(Philippe Model Paris)とは?!

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出典:Octet(フィリップモデル トロペx メンズ スニーカー)

 

こんにちは!オクテット名古屋店長の近ド(くみちょう)です。

今日は上にも画像掲載しましたが、「フィリップモデル パリ(Philippe Model Paris)」ってブランドについて綴っていこうかと思ってます。と言うか綴ります。

さてこのブランドですが、誕生にはいろいろといきさつがあるようですが、そもそもブランドの名を冠するフィリップ・モデル氏の話から始めるのが良いのかなと思います。

 

フィリップ・モデル氏はフランスのサンス生まれなのですが、父親がレザーの工房を営んでいたことから、1978年にその工房を活かし、オートクチュール向けの帽子を作り始めるんですね。

※オートクチュールとは?(引用:ウィキペディア

オートクチュール(フランス語: haute couture)とは、パリ・クチュール組合(La Chambre Syndicale de la Couture Parisienne、ラ・シャンブル・サンディカル・ド・ラ・クチュール・パリジェンヌ、通称サンディカ)加盟店で注文により縫製されるオーダーメイド一点物の高級服やその店のこと。フランス語で haute(オート)は「高い」「高級」を意味する形容詞 haut(オー)の女性形、couture(クチュール。女性名詞)は「縫製」「仕立て服」のことで、高級仕立服を意味する。

そしてその後、 Maison Riva Marchesi にて帽子職人として働き、アメリカのニューヨークにある Madame Paulette と言う、世界的にも有名なテーラーでも働いたそうです。

で、このフィリップ・モデル氏が凄いのは、帽子職人(帽子デザイナー)として働き出して、たったの3年。

1981年に、我らが日本では人間国宝とも言われる「国家最優秀職人章(Meilleur ouvrier de France)」のメダルを授与されてます。

なんつう天才肌なんでしょうか?!

で、更に3年後の1984年に、念願のブティックをパリにオープンしたそうです。

ちなみに、このブティックでは帽子の他に、手袋やバッグ、靴のラインも立ち上げ、展開したそうですわ。

(やっと靴が出てきました…)

して年は不明ですが、とあるコレクションで靴にストレッチ素材を使ったものを発表し、これが見事に話題を呼び、更に有名になったそうです。

そしてまたまた、「ムッシュ エラスティーク(Monsieur Elastique)」と言う称号も、フランスで最も重要なシューズデザイナーとして授与されたそうです。

ちなみに、このムッシュ・エラスティークですが、直訳するとミスター輪ゴムなんです。

なんのこっちゃ 草

 

とまあ、とにかくフィリップ・モデル氏が凄い人だってのは分かっていただけたんじゃあないかなと思っとります。

で、ようやっと「フィリップモデル パリス」の話を綴ります。

2008年、クリスチャン・ルブタンでイタリア人デザイナーをしていた「パオロ・ガンバート(Paolo Gambato)」氏と、フィリップ・モデル氏が出会います。

この出会いにより誕生したのが今回ご紹介してる「フィリップモデル パリス(Philippe Model Paris)」です。

これは私くみちょうの推測ですが、パオロ氏がフィリップ氏に敬意を表し自身の名を伏せ、ブランド名にフリップ氏の名前とブランドを立ち上げるに至ったパリの地名を使ったんじゃあなかろうかと思う次第です。

ホントの事は分かりませんでした…

更に時は経ち、2012年にはイタリアもミラノにショールームをオープンし、一躍世界のトップシューズブランドになったという事です。

ちなみにパオロ・ガンバート氏のお話までしてると日が暮れてしまいそうなんで、今回は割愛させていただきます。(このままだと終わりが見えない… 草)

 

このフィリップモデル パリスですが、フィリップ・モデル氏がもつフランスらしい上品なテイストと、パオロ・ガンバート氏がもつイタリアらしい創造性が良い意味で混ざり合い、それをイタリア職人の伝統技術による緻密な生産工程を経る事によって、あたかもドレスシューズのような緻密なスニーカーとして生まれ出でていることが人気の秘密だと言われてます。

ちなみにフィリップモデル パリスのスニーカーは、イタリアのヴェネト州(Veneto)にある、リヴィエラ・デル・ブレンタ(Riviera del Brenta)で生産されているんだとか。

またこのブランドのスニーカーは↑にある生産工場にて、1点1点手作業で作られているそうで、そういった職人の温かみと言うか、人間味がなんとなーく伝わってくる作りも魅力の一つと言われてます。

機械生産はお値段も安くできて良い点もいっぱいありますが、お値段は高くなってもこういった職人の手作業で作られる靴ってのも良いですよね。

それが革靴じゃなく、ドがつく程のカジュアルなスニーカーってところが。

ぱっと見、作りが雑っぽく見えるのは手作業の証ってことですね。

 

ちなみにブランドアイコンになってる靴の横に付いてる「楯(シールド)」ですが、これにも意味があるんです。

この楯マークは中世のパリ市の紋章をモチーフにしているんだとか。

よーくみると楯にはユリの花と、セーヌ川に浮かぶ帆掛け舟が刻印されてます。

この中世のパリの紋章には、16世紀から続くラテン語の標語「揺ゆたえども沈まず」というモノがついています。

この標語の意味は「揺れはするが、沈没はしない(Fluctuat nec mergitur)」です!

出典:ウィキペディア

どうですか!!

カッコよくないですか!

これ。

うんちく好きの私くみちょうの心を完全に持っていってしまいました 草

スニーカー自体のデザインや機能性が良いってのが、第一に選ばれる理由ってのは分かりますが、こういったブランドの想いみたいなモンの方を重要視してしまう私は変わりモンなんですかね?

いやいや世のおやじ達はきっとみんなこう言うウンチクが好きなはずです!

たぶん…

 

と、長々と綴ってきましたが、まあ兎に角、このフリップモデルってブランドはその想いもデザインもカッコいいブランドであり、人の温もりが感じられるスニーカーってことです!

そーんなフリップモデルのスニーカー、当店ではまだ少量しか取り扱いが無く、早い者勝ちみたいになってしまってますが、ぜひご賞味いただきたいなあと思っております。です。

フィリップモデル トロペX カモフラ/グリーン

フィリップモデルのなかでは定番モデルとされるパリスと並ぶ、トロペをバージョンアップしたのがこのトロペ・エックスです。

見た目にはトロペとほとんど大差ないのですが、実はアウトソール(踵)がより厚みを増しており、アッパー全体も若干丸みを帯びているのが特徴と言うか、違いです。

これはトロペはクラシカルでシャープなデザインのモデルだったのですが、このトロペ・エックスはラグジュアリースポーツとしての使用を考えて、スポーツ面での機能性を充実させてモデルとなってます。

ただ、あくまでもトロペの良さを崩す事の無いように、配慮されたバージョンアップした逸品ですね。

 

ちなみにこのフィリップモデルですが、他ブランドのスニーカーと比べても明らかに靴ひも(シューレース)が短い作りになってます。

これは不良品ではなくって、デザイナーの意図によりわざと短くなってるんです。

それは何故かってえと、靴ひもはあえて結ばず、両サイドに垂らして履き、地面にすらない様になってるんだとか。

なので、フィリップモデルのスニーカーは靴ひもを結ばすに、ゆったり履いて欲しいってデザイナー想いもあるようです。

がっつりスポーツブランドのスニーカーではなく、あくまでもラグジュアリーファッションとしてのアイテムってことでしょうかね。

こんな気遣いが垣間見える部分もこのブランドの良さですかね。

 

ちなみに以下に色違いのカラーモデルもぜひチェックしてみてください。

フィリップモデル トロペX ブルー/イエロー

 

フィリップモデル トロペ グレー

こちらは先程紹介したトロペXの元のモデル、トロペです。

さっきも書きましたが、写真ではちとわかりづらいかと思いますが、アウトソールの踵部がエックスモデルより低くなってます。

このようなクラシックなデザインのスニーカーは、やはり極限まで余分なものをそげ落とし、これでもかってくらいシンプルでシャープ方がカッコいいですよね!

だってこういったクラシックスニーカーに今の時代、機能性は求めてないんですから。そんな観点からもまさに絶品のスニーカーと言えますね、コレは。

こちらも色違いを以下に合わせてご紹介しときます。

フィリップモデル トロペ ネイビーブルー

 

現在の当店での取り扱っているフィリップモデルのスニーカーは以上の4種。

少ないとは思うのですが、まあ職人さんが手作業で作ってるんで、そんなじゃんじゃか入荷もしませんので。(冗談ですが…)

今後は、もう一方の定番パリスも扱ってみたいなあ、と思ったりもしますが、そこは当店のバイヤー判断です。

ちなみにお気づきかもしれませんが、このフィリップモデルのスニーカーには全てフランスの地名が付いてます。

上のパリスのように。

じゃあトロペはドコよーーーって話ですよね。

これ「サントロペ」の地名だそうです。

出典:フランス・エクスプレス

このサントロペ、正確には「サン・トロペ(Saint Tropez)」と書きます。

サンってのは英読みだとセイント、つまり「聖」って言葉です。

出典:AMAZON.CO.JP

※このセイント(聖闘士)ではないです!

聖トロペ(St. Tropes)という殉教者にちなんで名づけられた地名だそうで、さすがに聖の文字を商品名につけるのもどうかって事で、トロペとなったと思います。

正確な話はしりませんが…

ちなみにこのサン・トロペですが、コート・ダジュールに含まれる街で、フランスの有名なアーティストたちの夏の避暑地として使われるリゾート地だそうです。

そういった観点も含めて、リゾートの開放感を演出する為に、靴ひもを結ばないデザインにしたのかもですね。

そうだとしたらホント奥が深いですね。

感服です!

 

ってことで本日のブログはこれにて終了。

また次週、書き書きしますので、そいつもひとつ宜しくです。

 

あっそれと、当店オクテット名古屋では私くみちょうやスタッフが直接お答えする、質問窓口をラインアカウントを使って解説しております。

営業時間中のみの対応となりますが、よかったらファッションに関わるなんの相談でも結構ですんで、お気軽にお問合せくださいな。

あくまでも答えられるものには限りますが、できうる限りはGoogle先生などもフルに活用してお応えしますんで 草

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執筆者

23年間、靴を中心としたインポートファッションを販売する某直輸入商社で小売業(主にEC)に従事。46歳にして心機一転、現在の林商店と言う紳士服屋に転職。妻と三人娘の家族持ち。夢は沖縄かハワイで喫茶店のマスターやりながら悠々自適に余生を送ること。

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